同じ先島諸島の石垣島と二分して、宮古島(みやこじま)は薬剤師に大人気の離島です。
宮古島は、伊良部島や多良間島をはじめとする宮古列島の中心となる島で、毎年多くの観光客が日常の疲れを癒しに、また、「東洋一」とも言われる美しい海を求めてこの島を訪れます。
そんな多くの人々を魅了する『宮古島』の概要、医療機関の情報、薬剤師の年収や待遇をご紹介します。
Contents
宮古ブルー 『宮古島』の魅力
宮古島ってどんなところ?
宮古島は沖縄本島から南西に290kmほど進んだところに位置します。面積は160平方kmほどで、沖縄本島、西表島、石垣島に次いで4番目の大きさです。車があれば3〜4時間ほどで島を1周できてしまいます。
宮古列島は8つの有人島とその周辺の無人島から構成されており、そのうち4つの離島(池間島、伊良部島、下地島、来間島)は宮古島と橋で結ばれています。その中でも、宮古島と伊良部島をつなぐ橋は全長3540mの長さで、美しい海の真ん中を車や自転車で走らせるのは非常に気持ちがよいものです。
宮古列島の中心である宮古島には現在およそ46,000人の人々が暮らしており、近隣の伊良部島にはおよそ5,000人、少し離れた多良間島にはおよそ1,000人の人々が暮らしています。石垣島の人口が約4,9000人なので、それと同規模の集落と考えてよいでしょう。(ただ、私の体感的には石垣島の方が人が多い気がします。おそらく、観光客や住民票を持たないリゾバの人が石垣島の方が多いからでしょうか。)
宮古島は北部の島尻地域を除いて、西表島や石垣島の八重山諸島にあるような原生林や高い山はほとんどなく、島のほとんどが石灰岩の平坦な大地になっています。なので石垣島に比べて坂が少ないように感じます。
また、年間平均気温は23℃と沖縄本島と比べてやや高く、年平均湿度は79%程の亜熱帯海洋性気候です。
東洋一美しいビーチ
宮古島は「東洋一美しい」と言われるほどの非常に美しいビーチが多く存在します。その透明度の高い美しさから、その青い海を『みやこブルー』と言われています。
保良泉ビーチやシギラビーチなどをはじめ、サラサラのパウダーサンドが7kmも続く「与那覇前浜」は宮古島でも特に人気のビーチで毎年、多くの観光客が訪れます。
上の写真は「砂山ビーチ」という場所で、トンネル状の石灰岩とビーチのコンビネーションでインスタ映えするスポットです。
この石垣島の人が嫉妬するほど海が綺麗な理由として、宮古島には河川らしい大きな河川が存在しないため、島々のビーチの美しさが保たれていると考えられています。ちなみに宮古島の水道水の多くは、地下水もしくは湧き水を利用しています。
宮古島の島巡り
薬剤師として宮古島に赴任したら、来間島、伊良部島、池間島といった個性豊かな島々をめぐる爽快な島ドライブはいかがでしょうか。
東洋一と謳われる美しい海を眺めながら島観光を是非満喫してください。
宮古列島の一つ『池間島』の周辺には大小100種類以上のサンゴ礁が点在するスポットで、南国の美しい熱帯魚を間近で見ることができます。
そのほか『伊良部島』には洞窟内に光が差し込むことで透明度の高い海が美しいブルーに輝く通称「青の洞窟」が存在します。
飛行機もしくは船で少し足を伸ばしたところに位置する『多良間島』にも他に引けを取らない美しいビーチや、琉球コクタン、フクギやイヌマキなどが650m並ぶ緑のトンネルなどが存在します。
島の代表的な祭り・豊年祭(八月踊り)など、数多くの伝統芸能が残り、現在でも王朝時代の文化が根付いています。是非足を運んでいただきたいのんびりとした離島です。
宮古島が国際的なリゾートへ
みやこ下地島空港が2019年開業
宮古島から橋で連絡した下地島にある下地島空港は、長らくパイロットの訓練空港として活用されてきましたが、宮古諸島を国際的なリゾート地へ成長させることを狙い、国内線だけでなく、国際線の機能を整備した旅客ターミナルになりました。つまり、これから宮古島は世界中から注目される観光地として人気が高まって行きます。
なお、みやこ下地島空港は国内線と国際線を就航させています。
国内線では東京(成田)との間をジェットスター航空(LCC)が発着しています。今まで、東京との間をLCCが通っていなかったので、金銭的に宮古列島へ行きやすくなりました。
国際線は現在のところ香港エクスプレス航空が香港との間を発着させています。
薬剤師が暮らす!宮古島の生活環境
やはり離島に移住するにあたり最も気になるのが、この島で暮らしていけるのかということ。
巷では「住めば宮古(都)」とは言われるものの、人によってはなんでも揃う不自由のない都会から移住するわけでですのでそんな悠長なことを言ってられません。
宮古島の食料品は高い!?
まず、日常生活における「買い物」に関して。日用品は内地同様に一通り存在するので、特に困ることはありません。
島民の多くが住んでいる平良地区には、「サンエー」や「かねひで」といった沖縄県ではメジャーなスーパーマーケットや、何かと便利なダイソー(100円均一)、大型のドン・キホーテがあり、イオン系のマックスバリューは24時間営業しています。コンビニエンスストア(ファミリーマート)も多く存在します。
気になるところは、加工食品の物価が若干高いことや、牛乳などの乳製品や納豆などの賞味期限が切迫していることなどが挙げられます。
また、宮古島は有名な観光地であるため、居酒屋や飲食店は連日非常に賑わいを見せています。その他、マクドナルド、ケンタッキー、モスバーガー、ピザーラなどのファストフードも充実しており外食に関しても困ることはありません。
何より最も魅力的なことと言えば、マンゴーが安くて、ぱにぱにんまぁぬむ(最高に美味しい:宮古島方言)ところでしょう。
また、時々聞かれますが、宮古島には映画館があります(とても小さいですが)。
フレンドリーだが大雑把の宮古島の人々
続いて宮古島の人々の「人間性」に関してです。
宮古島と言えば、以前よりマシになってきたものの、島人の酒癖の悪さは有名。平日でもオリオンビールや島酒(泡盛)を飲み、そして歌い、一年中あったかいので、翌朝の路上に寝転がっている人も多いとも言われています。
そんな沖縄県の飲酒運転の検挙率は全国1位で全国平均の2倍以上です。
また、宮古島では男女を問わず、とても気性が荒い人間が多く、排他的であると言われてきました。
しかし、宮古島で暮らした薬剤師の話によると、そんな印象はなかったと言います。
宮古島の人は男女ともにのんびりした人が多く、特に男性は度がすぎるほどといった印象でしょうか(慣れるまで時間がかかるかもしれません!?)。
しかし、中には本土から移住してきた方を嫌う島人もいます。余所者扱いをされることもありますし、なによりライバル意識も高いです。
「ヤマトか?ナイチャーか?」などとどこから来たか聞かれることもあります。この質問に対して、本土からやってきた移住者は差別されていると勘違いされる方もいますが、ほとんどは特に大した意味はないので気にしすぎる必要はありません。日本の方が、外国人に対して「どこの国からやってきたのか?」程度のニュアンスに過ぎません。
昔は、宮古島の人々は野蛮人などと言われて、沖縄本島や石垣島での変な差別意識を感じていたらしく、少し距離をおくようなこともあったようです。
現代の宮古島の人々は非常にフレンドリーでくる人は拒まないような人間性です。島を出て行った人たちが他の地で頑張っているのを見て、自分も負けまいと頑張る向上心があります。また、海が綺麗でいられるように常に考えている心の綺麗な人たちです。
離島で生まれ育った島人は島をとても愛し、大切に守ってきている人たちなので、ここにいさせてもらえることに感謝しましょう。時間とともに、打ち解けてゆき、楽しい島生活が始まることでしょう。
宮古島に行っても家がない!?
宮古島の不動産状況ですが石垣島と似ており、マンション入居率がが非常に高く、あまり空室がありません。
就職を決めてから、さあマンションを探そうと思っても時期によっては、いい部屋がすべて埋まっているなんてことも。宮古島へ転職を検討するのであれば、借り上げ社宅はあるのか、賃貸できる物件はあるのかなども合わせて確認する必要があります。
ただし、3月末の引越しシーズンになると、学校の先生などの公務員の転勤に伴い空室が一気に出てくるので、気にしすぎる必要はないかもしれません。
最後に
宮古列島の島々には実はハブ類が存在しません。これは各島とも平坦で、海進の際に水没したためという説が有力です。沖縄は毒ヘビが怖いって思っている人でも住みやすい環境ですね。
また、強力な台風が来ることもあって最初は身構えてしまいましたが、意外と何事もなく過ぎ去っていきます。(さすがコンクリートの家々)。
気温も年中温暖な気候で夏は暑すぎず、冬は涼しく、とても過ごしやすい島だと思います。
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上の写真は県立宮古病院の跡地に建てられた宮古島市未来創造センター。公民館や全面コンクリート張りの図書館が設置されており、美術館のようなモダンで落ち着く空間となっています。
宮古島へのアクセス
宮古島への交通アクセスですが、羽田空港および関西国際空港から直行便がANA(全日空)やJTA(日本トランスオーシャン航空)から運行されています。
さらに、宮古島と結ぶ下地島に「みやこ下地島空港」ができたことにより、東京(成田)ー下地島の間にジェットスター航空がお手頃な価格で運航しています。ちなみに、宮古空港とみやこ下地島空港との間は直行シャトルバスが出ています。
その他全国から那覇空港を乗り継いで宮古空港へ行くことができます。
また、宮古島と石垣島間には、ANAが1日1便、RAC(JALグループ)が1日2便運行していて、所要時間は約30分と非常に近いです。
宮古空港から市内まではバスで15分ほどで行くことができ、料金は220円です。
航路では、宮古島にある平良港から那覇市や石垣島の他に、伊良部島と多良間島へ定期船が運行しています。
宮古列島内では、第4埠頭からカーフェリーの「フェリーゆうむつ」と「フェリーはやて」が、また高速旅客船の「うぷゆう」と「スーパーライナーはやて」が伊良部島の佐良浜港まで運行しています。所要時間はカーフェリーの場合で約25分、高速旅客船の場合は約15分です。
いずれかの離島の薬剤師として滞在すれば、休日にふらっと先島諸島の島々を旅することができます。
宮古島の医療機関(病院・薬局 etc.)
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宮古島には39の病院・診療所、24の歯科医院、17の調剤薬局が存在します。また、周辺の伊良部島にも調剤薬局が1店舗存在します。
その中には、276床で24の診療科目を引き受ける沖縄県立宮古病院(外部リンク)や徳洲会宮古病院、そして宮古島リハビリ温泉病院などの大型の医療施設もあります。
昭和25年に開設された県立宮古病院は宮古圏域の地域中核病院であり、宮古島周辺の伊良部島にはその付属病院が存在します。平成25年には新たに新病院が開院され、オーシャンビューかつとても綺麗な職場となっています。
病院や薬局のほとんどが、住民の多く住む平良地区にありますが、宮古島リハビリ温泉病院やドクターゴン診療所など主要集落から離れた医療施設もいくつか存在します。
病院の門前薬局希望の方もいらっしゃるかと思います。沖縄県立宮古病院の門前薬局は「オリーブ薬局病院前店」「病院前薬局」です。こちらは忙しいと思われます。そのほか、島にはほぼ全ての診療科のクリニックが存在しており、クリニックの処方箋発行量によって、忙しい薬局や、のんびりしている薬局など様々です。
まず宮古島にある病院薬剤師の求人ですが、こちらは欠員が出た際に募集が入ります。募集状況などは各病院のホームページ上で確認できますので、気になる方はアンテナを張り続ける必要があります。
続いて、調剤薬局の求人ですが、宮古島の調剤薬局も種々多様で17:00に終了する薬局や、土日休日の薬局、近隣のクリニックが昼休憩を取っている間は店舗を完全に閉じてしまう薬局などがあります
さらに、強い台風が来た時などは院長判断でクリニックを閉じてしまうことがあるので、薬局もそれに伴い休みとなります。その際は、もちろん公休なので有給となります(薬局によって異なります)。
(平成29年10月1日現在)
これら宮古島の調剤薬局の求人は求人情報サイトで頻繁に見かけることがあると思いますが、実際はすでに募集が終了しているものもあります(全然更新されていなかったり、他の薬局を紹介するためのいわゆる釣り求人)。そういった意味でも実績と信頼のある薬剤師転職支援サービスを選ばなくてはなりません。
別のページで、宮古島における最良の就職活動をご紹介しますので、まずは次の宮古島の薬剤師の給料・待遇面についてご覧ください。
離島薬剤師の給料・待遇 in 宮古島
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給与水準 :★ ★ ★ ★ ★
福利厚生・待遇 :★ ★ ★ ★ ★
さて、宮古島の薬剤師の給料・待遇ですが、離島薬剤師の相場としては大きく高いとは言えません。
もちろん、都心の薬剤師の求人と比較すると高額なのですが、同じ先島諸島の石垣島と同様に、そこそこ人気が高いため、名乗りをあげる薬剤師が少なからずいるためと考えられます。
しかし、人によっては島の環境に慣れなかったり、派遣形態で就業していたため足軽に別の離島へ飛んでいく人もいるため、求人は常に存在します。
また、薬局や経営会社にもよりますが、急に欠員が出てどうしても薬剤師を充足したい場合は、募集の時点で年収の高額提示をすることもありますので、常に求人のアンテナを張っておくことが重要です。
参考までに、中〜大手求人サイト19社および宮古島での離島薬剤師経験者の情報を元に、宮古島における病院および調剤薬局の給与の相場を調査しました。
調剤薬局では、店舗の営業時間や利益率や会社方針さらに採用時の給与交渉によって変化しますが、30〜40代の一般薬剤師(正社員)でおよそ450〜650万円で、管理薬剤師はそれに加え100万円程度手当が加わります(パパママ薬局が多いため管理薬剤師の募集は少なめ)。
また、宮古島はマリンスポーツを趣味として移住する方も多く、宮古島の調剤薬局にもスキューバダイビングの料金を会社から支給するなどユニークな制度を持つ会社も存在します。
派遣薬剤師としての募集もあり、時給3000円以上からの求人が主で、高額の時給3500円の案件も出ることもあります。(ただし、求人サイトの掲載額はあくまで参考であり、経験や特に交渉により金額は変動します。)
特に正社員に関しては、入社時の雇用契約が先数年の給与に影響するため入社前の契約交渉は非常に重要です。
最も条件良く、待遇良く入社するためには、優良な薬剤師支援サービスに依頼し、優秀なキャリアコンサルタントにサポートしてもらうのが最良です。もちろん無料です。
薬剤師支援サービスのキャリアコンサルタントは、いわば薬剤師紹介のプロフェッショナルで、あなたの魅力を最大限に引き出し、その地域の給与相場を把握しているため、自分では非常に難しい給料の交渉を巧みに行ってくれます。薬剤師紹介サービスのキャリアコンサルタントの有用性や活用方法に関しては別の記事にて詳細に紹介していますのでそちらを参考にしてください。
「離島」を対象とした転職活動においては、通常の給与・待遇などの額面交渉に加え、遠隔地での面接や採用となった場合の転居や保険薬剤師の移動届けなど少し特殊な事情が混ざってくるため、転職支援会社のキャリアコンサルタントには離島転職ならではの包括的なコンサルティング能力が必要不可欠となってきます。
つまり、離島へ転職される皆さんは、離島転職の流れを熟知し、経験豊富な転職支援会社を利用する必要があります。
→ 宮古島で好条件で働くために
→ 編集部が推薦する転職支援会社
門前:徳洲会伊良部島診療所
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はな薬局 (旧オリーブ薬局)
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ミント薬局 松原店
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