薬剤師の派遣って一体何?派遣会社に登録する前に知るべきこと

こちらのページでは、数年前から少しずつ増加している薬剤師の派遣業態いわゆる「派遣薬剤師」について詳しく解説しています。

そもそも薬剤師の派遣とは一体何なのか。その仕組みは?なぜ今流行っているのか。実際の年収はどのくらいになるのか派遣切りに遭うのか、派遣会社の仲介料はどのくらいか、社会保険や有給はあるのか、など。

今回の解説で、わかっているようで知らなかった派遣薬剤師を知っていただけたらと思います。(知っている項目につきましては読み飛ばしていただけたらと思います。)

追伸:派遣薬剤師は沖縄県でも募集しています!短期間だけでも、ぜひ沖縄へ来てください!

 

『薬剤師の派遣』ってなに?その仕組みは?

薬剤師として数年間(早い人では1年間経たずに)経験を積んだ後、派遣薬剤師として活躍する人が増えてきています。これは、2000年の労働者派遣法の規制緩和によって薬剤師の派遣が認められ、薬剤師の働き方に幅が広がったことによるものです。

薬局に派遣薬剤師がやってきた!

教授!
どうしましたか、サヤカさん。
1ヶ月前から私の働く薬局では、派遣の薬剤師が働いています。

いきなりきたのに、すごいバリバリ働いていて、患者さんとのコミュニケーション能力も高くて大変助かっているのですが・・・

ん?どうしました?

そもそも派遣ってなんですか?本人にはどうも聞きづらいところとかありまして・・・年収とか(コソっ)

つまり、正社員とどう違うのでしょうか。

なるほど!これまで派遣の薬剤師についてフォーカスしたことがありませんでしたよね。
確かに、派遣の薬剤師について細かく説明できる正社員の薬剤師はあまり見かけません。

派遣という働き方に合う人、反対に派遣という働き方に合わない人がいるので、今後、薬剤師としてのキャリア・私生活の方向を考える上で、薬剤師の派遣という働き方について詳しく知っていた方が良いでしょう。

 

派遣薬剤師はどこの所属?派遣会社と薬局との関係

さて、今回のテーマは派遣薬剤師です。
早速質問なのですが、派遣薬剤師の人って誰から給料支払われているか知っていますか?
えっ・・・それはもちろん私たちと同じように勤務している薬局から支払われているのではないでしょうか?
ほほぅ・・・、やっぱり。
サヤカさんそれはいくら何でも無知すぎますよ。
どういうこと!?
派遣で働く人は、勤務する場所とは別の派遣会社に所属していて、その派遣会社から給料が支払われているんですよね?
その通りですケンジ君。まだ、薬剤師2年目なのによく知っていますね。
派遣をしている薬剤師の友人がいるんですよ。
そうでしたか。

以下に、ケンジ君の言った派遣の仕組みについて図でまとめたので参考にしてください。

 

働者派遣というのは、派遣元事業主(派遣会社)が自己の雇用する労働者(あなた)を、派遣先(派遣先の企業や薬局)の指揮命令を受けて、派遣先のために労働に従事させることをいいます。すなわち、派遣薬剤師の所属は派遣会社であるが、実際勤務をしているのは別会社ということになります。

 

このとき、派遣会社と派遣労働者(あなた)との間に雇用関係があり、派遣元(派遣会社)と派遣先(派遣先薬局)との間に労働者派遣契約が締結されています。

東京都労働相談情報センターホームページ 参照一部改変(H29, 5, 27 現在)

要するに、サヤカさんの薬局で働いている派遣薬剤師の方は派遣会社側の一員であり、その派遣会社から給料が支払われます。
へぇ〜あの派遣の方は私の会社の一員ではないんですね。
健康保険料や厚生年金の一部負担金などもこの派遣会社から支払われます。

(ただし、この各種社会保険料などの一部負担は、ある定められた日数以上働かなければ負担されないので、詳しくは各派遣会社にご確認ください。)

 

なぜいま派遣薬剤師が流行っているのか

それにしても、最近は派遣薬剤師っていう言葉をよく耳にしますね。
他店舗のシフト表を見ても、求人サイトを見ても『派遣』という言葉ばっかり。
派遣という就業形態は、正社員になれないような人が、非正規社員として働くイメージを私は持っていたのですが・・・

実際に働いている派遣薬剤師の人を見ていると、どうもそんな風には見えません。

ものすごくテキパキと働くし、とても言いづらいのですが、管理薬剤師の人よりも派遣さんのほうが知識がある気がする・・・

 

サヤカさんはどうやら、派遣という存在をまだ正確に理解していないようですね。
確かに派遣の薬剤師は、先ほどの図でも説明したように、実際に勤務する薬局さんで正規雇用されている社員ではありません。

正規社員ではないので、終身雇用ではない。

なので薬剤師のみんなが「派遣になりたくない」かとい言いますと、そうではありません。

え、何でですか?

終身雇用がいいに決まってるじゃないですか。

確かに一般的には、『終身雇用』という人生の保険みたいなものが安定かつ安心と思うかもしれませんが・・・

 

そもそもサヤカさんは、これから1つの会社でずっと働いていくつもりですか?

転職する可能性があるのであれば、終身雇用という安心保険はそもそも意味をなしませんよね?

確かに・・・今後、結婚や出産、引越しなどで退職する可能性がないとは言い切れないかも・・・
留学やワーキングホリデー、日本の文化ではまだ馴染みがありませんが、欧米人がするような数カ月にもわたる長期休暇などもこれに含まれますね。

 

しかも、ほぼ全ての派遣薬剤師の方は自ら『正社員』ではなく『派遣』という就業形態を選んでいるんですよ。
そうなんですか!
でもなんで?
派遣で働く薬剤師の皆さんは、派遣で働くことが予想以上に多くのメリットがあることを知っているからです。

 

派遣薬剤師をする3つの大きなメリット

正社員と比較して派遣薬剤師には以下に示す大きな3つのメリットがあります。

  • 働き方が本当に自由自在
  • 正社員よりはるかに高い給与
  • 正社員以上かも?手厚い福利厚生
え、どういうこと?特に給与や福利厚生が正社員以上なんて信じられません!
そんなに驚かないで下さい。それでは少し具体的に説明して行きましょうか。

 

派遣薬剤師は勤務地も勤務時間も自由自在!

どこで働くか(勤務地)、一日どれくらい働くか(勤務時間)など、あなたのライフスタイルや人生設計に合わせて仕事が選べるのが、派遣のワークスタイルの魅力。

月に1日程度の単発派遣の方から、週5日以上で働く派遣など様々なタイプの派遣薬剤師が存在します。また、さまざまな職場を経験できるのも正社員ではできないメリットです。

〇〇薬局で週何回で何時から何時までという条件で募集がかかるので、希望に沿った条件で働くことが可能です。

残業に関しても非常に柔軟に対応してもらえます。

ガッツリ稼ぎたい人は『残業可能』とすればよいし、しっかり定時で上がりたい人は『〇〇時まで』とすれば、ぴったりその時刻に切り上げても誰も文句は言いません。

 

趣味や習い事、育児があったりと自分の時間を大切にしたい人にとっては非常に働きやすい環境ですね。
短期的に沖縄の離島のようなリゾート地や京都のような観光地で暮らしたい方なども、派遣で働くことで、後腐れなく職場を離れることもできるんですよ。
派遣薬剤師すごいっ!!
いろんな地域で働きたい人や、経験を積みたい人なんかは派遣っていい働き方ですね。

 

正社員を辞めたくなるほど高い派遣薬剤師の給与

ところで、サヤカさんは派遣薬剤師の時給はどれくらいか知っていますか?
ええと・・・パートの薬剤師さんが時給2,000円くらいだと思うから、派遣の方も同じくらいじゃないんですか?
甘い!
と言いますと?
勤務する店舗、地域、営業時間などの条件にもよりますが、時給3,000円程度と考えてよいでしょう。

それより安い条件もありますが、多くの派遣をする薬剤師の人は3,000円以上の求人を狙っていますね。

そんなに高いんですか!?予想以上なんですけど!

ざっくりとですが、派遣の方がが正社員と同程度の時間勤務すると、年収は正社員のおよそ1.5倍になります。

 

参考例)残業可能とした場合

{ 時給3,500円 × 8時間  + 残業1時間 (1.25倍) } × 20日 × 12ヶ月 = 777万 円(推定年収)

* 離島薬剤師どっとこむ沖縄の薬剤師スタッフの経験をもとに算出しています。(残業月20時間で年収500万円の正社員に対して)

 

本当に私の1.5倍ですね。(というか、スリーセブンなのが気になる。)
今の時代、派遣で時給2,000円なんて、ほとんどありませんね。あったところで誰も働かないので。

大部分の人が時給3,000円以上で勤務されていますよ。

参考までですが、人口が多い都会では時給2,800〜3,500円が標準、田舎なんかでは時給3,500〜4,500円程度になりますかね。

中には時給5,000円で働く人だっているんですよ。

 

衝撃すぎて、混乱してきました〜

もちろん派遣で働く人にも薬剤師としての責任はありますが、管理薬剤師のような薬局を統括する責任もないのにかかわらず、この高給には驚かれると思います。

あまりに給料が違うため、派遣社員は正社員に対して自分の給料について言わないことが暗黙の決まりとなっているほどです。

おそらくサヤカさんの薬局の派遣さんに給料を聞いても教えてくれないか、誤魔化されると思いますよ。

そうなんですね・・・
正社員の薬剤師が思っている以上に派遣薬剤師の給料が高いので、もし、派遣薬剤師の給料を知ってしまったら、やる気をなくし、最悪退職に繋がってしまいます。
会社にとって何より高い損失となりますよね。

 

正社員よりかも?手厚い福利厚生

各種社会保険(厚生年金、健康保険)の完備はもちろんながら、有給休暇制度(しかも消化しやすい)や定期健康診断を実施している薬剤師派遣会社がほとんど。
さらには、福利厚生サービスとしてスポーツクラブ、カルチャークラブや宿泊施設などの利用割引、その他優待サービスがある派遣会社だってあるんですよ。
派遣なのに有給も取れるなんて驚きです。

私は今、大手の調剤薬局で働いているんですが、それと比較してもその福利厚生の充実具合は優劣つけがたい感じですね。

その通りです。
優良な薬剤師派遣会社のほとんどは大手調剤薬局と同じグループもしくは大手企業の運営なので、福利厚生は大変充実しています。

中小規模の薬局グループよりは間違いなく、充実していると言えますね。

 

薬剤師が派遣になるデメリットも把握する

これまで派遣薬剤師をするメリットを述べてきましたが、そんなに都合の良いようなことばかりじゃありません。

派遣薬剤師をするデメリットを把握して、「派遣」という働き方が自分にあった働き方なのか一度よく考える必要があるでしょう。

派遣薬剤師になるデメリット

  • キャリアアップにつながらない
  • 患者との関係が希薄になりがち
  • 派遣斬りに遭う可能性がある
やっぱり・・・薬剤師の派遣も派遣切りに遭う可能性があるんですね・・・
やはりこの点は誰もが心配になることかと思います。

それではデメリットについても少し具体的に説明して行きましょうか。

 

派遣はキャリアアップにつながらない

派遣薬剤師ってやはりキャリアアップできないのですか?
まぁそうですね。派遣の人は管理職に慣れませんし、役員なんぞもちろんです。
それではモチベーションが保てなそう・・・
そもそも自ら派遣薬剤師になるような人はキャリアアップなんて望んでいませんから。
派遣で働くような人は、何か目標や夢を実現するために、時間を有効に活用したいような人や、趣味のためにガッツリお金を稼ぎたいような人である傾向があります。

キャリアチェンジのために別の何かに取り組んでいたり、他に事業をしていたりしますね。

その他、薬剤師としてのスキルを一通り学んだ人などは、当然給料の良い派遣薬剤師を選んでいます。
なるほど〜。
もし、自分の薬局を持ちたいと思ったら、資金調達のためにも「派遣」は有効な手段かもしれませんね。

 

患者との関係が希薄になりがち

確かに、単発の派遣や1、2ヶ月単位で働く派遣などは患者さんと遭うのは1度きりってことがよくある話です。
ただ、これは派遣の人全員に当てはまりませんね。
どう言うことでしょうか?
ご存知の通り、派遣薬剤師の中には数ヶ月間や数年間も継続して働く方もいますので、そういった人は他の社員と同様に患者さんと信頼関係をしっかり築いていますよ。
まして、患者側からにしてみれば、薬剤師が正社員か派遣社員かわかりませんので。
確かにそうですね。
あと、正社員でも結構頻繁に異動することありますしねぇ。
はい、むしろ派遣さんの方が勤務期間長くなって、その店舗のお局になることだってありますから。
そんなこともあるんですね。
また、派遣会社の社員とはいえど、店舗でこもって働くことになるので、他のスタッフとも仲良く働くことができます。

店舗のスタッフとランチに行ったり、会社(派遣先の企業)の飲み会に参加したりと。

そして企業側は虎視眈々と、正社員としての雇用を企んだりしていたり・・・

 

派遣斬りに遭う可能性がある

これこれ。怖すぎですよホント・・・。やっぱりあるんですか?派遣斬り。
絶対にないとは言えませんが。多くはありませんかね。と言うか滅多に耳にしませんね。
私も実際、契約を切られた薬剤師を見たことがありますが、もともと短期的に派遣登用を考えていた企業だったり、相当ミスが多い薬剤師だったり、すぐサボるなどの協調性がない薬剤師ですかね。

たまにいるんですよね。常識を逸脱した薬剤師が。

また、新しく入った正社員やパートさんがその店舗で働くことになった場合、派遣の方を同一企業の他の店舗に移動して勤務してもらうことがあります。
私、そんなに臨機応変に働ける自信ないなぁ・・・
まぁ、ほとんど斬られることありませんけど。
基本は派遣薬剤師の方から私用で辞める場合がほとんどで、何年も継続して派遣として働く人も数多くいます。
むしろ給料は高いわ、居心地はいいわで、なかなか辞めない派遣の薬剤師さんがほとんどです。
そうなんですか。ちょっと、安心しました!

 

「派遣」を扱っている薬剤師紹介会社を選びましょう!

少し派遣に興味を持ってきたので、早速キャリアコンサルタントに相談してみようかと思います。

私は信頼と実績の大手志向なので、新卒の時に利用していたマイナビ薬剤師リクナビ薬剤師を利用しようかな。

ちょっと待ってください!
どうされました?
サヤカさんが言うリクナビ薬剤師もマイナビ薬剤師も大変良い会社なのですが、企業の方針で『派遣』を扱っていないんですよ。
えっ、そうなんですか!?知らなかったです・・・

じゃあどこがオススメなんですか?

例えば、派遣を扱っている薬剤師紹介会社として有名なのが、『ファルマスタッフ』を運営する株式会社メディカルリソース。

こちらの会社は全国展開する調剤薬局大手日本調剤のグループ会社で、日本調剤とほぼ同様の福利厚生を得ることができます。
ここ知っています!

うちの派遣さんもファルマスタッフみたいです。

大手ですからね、利用している人は多いです。

また、ファルマスタッフでは初めて派遣薬剤師に挑戦する方のために、『教育研修制度』を設けています。

これらは大手薬局日本調剤グループ会社としてのノウハウを生かした独自の内容で構成されています。

初めて派遣する方にぴったりの会社ですね!
その他には、株式会社ファル・メイトが運営する『ファル・メイト』などがありますね。


『ファル・メイト』ではLINEで案件が送られてくるので、隙間時間にサクッと仕事を入れられるのがいい。

最近の私の一押し企業ですね。

薬剤師転職支援会社・紹介会社のサムネイル

 

いずれ正社員を希望するなら『紹介予定派遣』も視野に

そういえばサヤカさんは『紹介予定派遣』という言葉を聞いたことがありますか?
いいえ、全く聞いた事ありませんけど・・・
『紹介予定派遣』というのは、派遣先に直接正社員として雇用されることを前提としたうえで一定期間(3ヶ月〜最長6ヶ月)派遣社員として就業し、派遣スタッフと派遣先企業の双方が望めば、派遣先企業の正社員になれるというシステムです。

*最長6カ月は派遣法で定められています。

薬剤師紹介会社によっては、この『紹介予定派遣』というものを行っています。
もちろん、双方の合意が前提なので、

派遣時に就業した薬局が自分と合わなかったり、気が変わったりした場合は、継続して働く必要はありません。

ただ、まず派遣という形で入職することで正規社員になる前にじっくり職場の雰囲気や方針を判断することが可能になるんですよ。

もう転職に失敗したくなかったり、現場を知った上で入社したいような薬剤師の方にピッタリですね。
はい。もし就職に至った場合には、給料の交渉や、そのほか契約書の作成なども紹介会社が代行して行ってくれるんですよ。
すごい!
ところで、どの薬剤師紹介会社がその『紹介予定派遣』をしているのですか?
会社規模関係なくほとんどの薬剤師紹介会社が行っています。

もちろん上で紹介した ファルマスタッフでも行っているので、担当となったコンサルタントに聞いてみると良いでしょう。

 

その他派遣薬剤師に関する事項について

派遣薬剤師の仲介料が知りたい!

これまで、派遣薬剤師は非常に高給取りであることは説明してきましたが、薬局が派遣会社に支払う料金はさらに高額となっています。
誰かのブログなどで、薬剤師の時給の2倍の金額(時給3000円だとしたら1時間6000円)を薬局は派遣会社に支払っていると書いてあるのを見ました。

驚きですねよ、ホント。

そんなまさか(笑)
違うのですか?
確かにネット情報や噂などではそんなところかと思いますが、薬局側はそこまで多く派遣会社に支払っていませんよ。

ザックリですが、だいたい薬剤師の時給の1.6〜1.9倍程度ですかね。

例えば、薬剤師の時給が3,000円だったとすると、薬局が派遣会社に支払うのは4,500円〜5,700円程度です。

もちろん、薬局や派遣会社、時給や派遣料金によって計算方法は異なりますが、ザックリこのくらいだと思ってくれればと思います。

それでも、高額に感じてしまいますが、この派遣会社が得るマージンのうち、半分以上は社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料、労災保険料などの事業主負担分)や有給休暇のための費用等となるので、実質、薬剤師1人あたり派遣会社が得られる利益は思ったほど大きくはありません
そうなんですねぇ。ありがとうございました!

 

派遣薬剤師に関する法律について

働者派遣は派遣法などをはじめいくつかの法令に基づいています。ご不明な点は派遣会社の担当キャリアコンサルタントにご確認ください。

病院への薬剤師の派遣は例外を除いて禁止

病院および診療所への派遣は、労働者派遣法により禁止されていますが、以下に該当する場合は施設への派遣が認められています。

病院薬剤師派遣の例外

  1. 紹介予定派遣の場合
  2. 産前産後休業、育児休業、介護休業を取得した労働者の交代要員である場合

 

日雇い労働者の派遣の禁止に関して

日雇労働者とは、「日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者」のことです。2012年から日雇い労働は原則禁止となりましたが、例外として、以下に該当する方は短期での派遣就業が可能です。

日雇労働禁止の例外

  1. 60歳以上である場合
  2. 学校教育法で規定する学校の学生又は生徒である場合
  3. 生業収入(主たる業務の収入のこと)の額が500万円以上である場合 → すなわち、副業としてならOKということ!
  4. 世帯年収が500万以上の世帯で、主たる生計者以外の

 

離職した1年以内の労働者派遣の禁止に関して

派遣先は、当該派遣先を離職したものについて、離職日から起算して、1年を経過するまでの間は、労働者派遣の役割の提供の受け入れが禁止されています。したがって、派遣元事業主は上記労働者を当該派遣先へ派遣することを禁止されています。

くわしく解説

直接「正社員などとして雇用している労働者」を「派遣労働者」にきり換えることで労働条件の切り下げが行われないように、離職後1年以内は、派遣労働者として直近で働いていた勤務先で働くことを禁止した制度です。薬剤師に関して言えば、労働条件が下がることはあまりないので、大きく影響を受ける制度ではありませんが、派遣会社も雇用する側の勤務先も守るべき制度です。

ちなみに同一会社内の異なる店舗への派遣も同じ事業者に該当されますので禁止対象となりますが、グループ会社への派遣は同一事業者と見なされないので、禁止対象とはなりません

参考:派遣法、派遣法施行令、労働者派遣事業関係業務取扱要領

薬剤師賠償責任保険(個人責任保険)について

薬剤師賠償責任保険(個人責任保険)は、ほとんどの派遣会社で薬剤師全員に適用されていることが多いですが、登録した薬剤師派遣業の担当スタッフに確認すると良いでしょう。もちろん、1日のみの単発派遣の際でも、薬剤師賠償責任保険が適用されます。

ファルマスタッフ
調剤薬局大手 日本調剤グループ        
全国にオフィスを展開
派遣薬剤師に対する手厚い福利厚生
正社員 パート 派遣